思春期コース(12歳以上)
- 全12回《事前家庭訪問あり》
- 期間:2025年 1月7日(火)〜3月25日(火)
毎週火曜日予定 - 時間:10:00〜13:30
- 場所:茨木市文化・子育て複合施設 おにクル(大阪府茨木市駅前三丁目9番45号)
- 定員:6名まで
養子縁組里親・はぐくみホーム・親族里親・ファミリーホームいずれも参加できます
フォスタリングチェンジ・プログラムとは
1999年に英国ロンドンのモーズレイ病院の専門家チームによって開発され、2016年に日本に導入(24年夏まで43都道府県で実施)された、里親に特化した養育プログラムです。
アタッチメント理論、社会的学習理論、認知行動理論に基づき、ペアレントトレーニングも取り入れられたプログラムで、子どもの長所に焦点を当て、里親自身が自分で考えて対応できるようになることを目指しており、養育方法を変える、まさにフォスタリングをチェンジさせていくプログラムです。
2歳から12歳未満の里子(養子)を養育している里親さんを対象にした通常版と12歳から18歳未満の里子(養子)を養育している里親さんを対象にした思春期版の2つのコースがあります。
ファシリテーター養成講座は通常コースで4日間で取得でき、2クール実施実績後思春期版ファシリテーターの受講資格を得ます。また年に一回はファシリテーターフォローアップ研修を必ず受けなければならないし、年次報告も必要です。
また、グループセッションによるプログラムなので、実際に里子が委託されている里親6名~最大10名程度を1グループとして、最低2名のファシリテーターがグループを担当し、週1回3時間を12週(3ヵ月)継続して行います。12回中2回までの欠席でフォローアップもし、修了書をお渡しします。
グループセッションは、葛藤や感情を共有し、失敗やチャレンジを認め合い、仲間作りが同時にできます。セッション1で出会った里親同士がセッション12で別れていく過程で委託開始と関係構築、委託解除をグループで模擬体験できるように工夫もされています。また自分の感情を見つめ直したり、学習支援の具体的方法や褒め方等を、具体的にロールプレイを繰り返して定着を図り、毎週それぞれの方略の実践へと導きます。毎週共有報告を繰り返し、里親自身が課題を見つめ、考えられるプログラムです。
FCPの特色
特色1
実践を重ね、自分にも子どもにも肯定的な声掛けができるようになります。
特色2
グループワーク出会いと別れという委託の疑似体験をしながら前に進みます。
特色3
12回(3ヵ月)あるのは反復練習をすることで、脳の海馬に定着させるために必要な期間と言われています。
セッション内容
12才以下コースの内容
- 第1週
- グループを創設
子ども行動を理解し記録する - 第2週
- 行動への影響
アタッチメントの発達
選考する出来事および結果(ABC観察) - 第3週
- 効果的に褒める
- 第4週
- アテンディング・肯定的な注目
- 第5週
- リフレクティブ・リスニング
子どもが自分の感情を調節できるように支援する - 第6週
- 子どもの学習を支援する
- 第7週
- ご褒美とご褒美表
- 第8週
- 効果的な指示・選択的無視
- 第9週
- ポジティブディシプリン
限界の設定 - 第10週
- タイムアウト
ストップ・プラン&ゴー - 第11週
- エンディング及び総括
- 第12週
- 肯定的変化を認め、自分自身をケアする
思春期コースの内容
- 第1週
- グループを創設
レジリエンス
肯定的行動と問題的行動を特定 - 第2週
- アタッチメントの発達
報酬 - 第3週
- ニーズと行動
代替行動に的を絞る - 第4週
- 感情に名前をつける
ほめることを使って学習支援 - 第5週
- リフレクティブ・リスニング
メンタルヘルスのサインと兆候 - 第6週
- 学習をサポートする
NATsをPATsに変換する - 第7週
- 若者の前向きなアイディンティを促進
新たな行動やルーティンの構築 - 第8週
- アサーティブ・コミュニケーション
選択的無視 - 第9週
- ポジティブ・ディシプリン
効果的な結果 - 第10週
- 肯定的なエンディング
社会的擁護の若者と問題解決 - 第11週
- 感情をマネージする
危険な行動への対応 - 第12週
- ストレスのサインや症状に気づく
自分自身を大切にすること
参加者の声
- 2019年度 8名
- 夫婦で受講できることを勧めます!
- 12週間同じメンバーで行うことに大きな意味と価値があると思います!
- 子どもに関する悩みは自分だけではないと改めて感じました!
- 2020年度 A6名 B6名
- まずは立ち止まって考える、ゆとりを持てるようになった。
- 子どもの行動を冷静に受け止めることができるようになった。
- 気持ちの面で距離が近づき、里子からの信頼が増したと感じる。
- 里子の背景を考えたときに気持ちが動くようになった。
- 里子への目の向け方や接し方が変わった。
- 自分自身の態度を改めて見直す良い機会になった。
- 里親を続けたいと思った。
- 今まで里子と接してきたことも間違いでないと感じられた。
- 2021年度 A6名 B4名 思春期4名
- 子どもに対して少し余裕をもって向き合えるようになった。
- 怒ることが減った。怒ってしまったとあと、学んだことを思い出し反省するようになった。
- 里子との距離感を学び、見守る姿勢もできるようになった。
- 子どもの良い点に目を向けるように意識することで気持ちが楽になった。
- 子どもが心を開いてくれるようになった。
- 接し方にメリハリが出てきて、距離感が縮まった。
- 以前よりのんびりする時間が増えた。
- 自分も子どもも主張するところ、譲るところがはっきりしてきた。
- 2022年度 12歳以下6名 思春期4名
- 里親が変われば、里子も変わるということを学んだ。
- 里子との時間を以前より多く持つことが増えた。
- ゆっくり話を聞いて答える時間が増えたことで子どもの気持ちを聞けるようになった。
- 子どもの気持ちに寄り添えるようになった。
- 子どもの感情を理解できるようになった。
- こうでなければならないという狭い主観に幅ができ余裕ができた。
- 今しか見ていなかったが、今があるのは過去があっての積み重ね、良いときもあれば悪いときもあると再認識した。
- 感情に着目することがめちゃくちゃ入って活用できた。
- 子どもとの向き合い方を前向きにしてくれた。
- 2023年度 12歳以下16名
- ルールを理解して自ら行動するようになった。
- 宿題の取り組みが少し良くなった。
- テレビを前で見なくなった。
- 褒めることでその後の行動がスムーズになった。
- 声掛けなしで弁当箱出せるようになった。
- 料理の手伝いを継続して行いほぼ任せられるようになった。
- 自分の非を認められるようになった。
- 手洗い、うがい、歯みがきを里親が声掛けしなくてもやってくれる。(子どもの変化)
養子 | 21 | |
はぐくみ | 41 | |
ファミリーホーム | 5 | |
補助者 | 1 | |
親族 | 1 | |
管区別 | 箕面C | 8 |
吹田C | 12 | |
中央C | 13 | |
東大阪C | 14 | |
富田林C | 11 | |
貝塚C | 11 | |
府外 | 1 | |
男性(再受講者 1) | 12 | |
女性(再受講者 1) | 55 |
12歳以下 | |
---|---|
2019年 9月~11月(金) | 8 |
2020年 9月~12月(金・土) | 12 |
2021年 9月~11月(金・土) | 10 |
2022年 5月~7月(木) | 6 |
2023年 5月~7月(火) | 5 |
2023年 9月~11月(火) | 5 |
2023年 9月~11月(火) | 6 |
2024年 5月~7月(火) | 5 |
12歳以上(思春期) | |
2021年 2月~6月(金)※ | 4 |
2022年 9月~11月(月) | 4 |
2023年 1月~3月(月) | 4 |
合計 | 69名 |
その他は大阪府委託事業
人気のスキル(※えがおFCP用語集参照)
- 効果的に褒める
- アイ・メッセージ
- アテンディング
- リフレクティブ・リスニング
- アサーティブ
- 選択的無視
- 感情に名前を付ける
- アタッチメント
えがおFCP用語集
FCP | フォスタリング チェンジ プログラム | |
あ | アイ・メッセージ | アイ( I )私が、私は、で始まるメッセージ 私が・・・・と感じます 等 |
アサーティブ | 主張と尊重の両立➡自己主張をしながら、お互いが納得する話し合い | |
アタッチメント | 恐れや不安の調整をすること。恐れや不安を感じる時に特定の対象にくっつくこと(体や心)。安心を得ようとする本能。(子どもには最も大切。大人も大事だよ) | |
アテンディング | 寄り添い、見守る事 | |
アファメーション | いつでも自分に言い聞かせる事ができる「肯定的な表現」 | |
アファメーション・ステートメント | 自分自身への宣言(肯定的な) | |
アンビバレント | 相反する感情などを同時に持つ | |
ウエルビーイング | 情緒的(精神的)な健康。良好であるとも。幸福。 | |
ABC | A=出来事(Antecedents) B=行動(Behaviour ) C=結果(Consequences) | |
か | 強化 | 望ましい行動を、再び起こしやすくすること |
コーピング | 問題に対処する。処理する。発散する。 | |
さ | 消去バースト | 今まで貰っていたご褒美が貰えなくなった時、良くなる前に「一時的」に戻ることがある |
自発的回復 | 一度消えた行動が、その後「再発」すること | |
セルフトーク | 自己会話、独り言、自分自身への会話 | |
た | タイムアウト | 事前約束した問題行動に対して、子どもが動きを止め、決められた場所で気持ちを(呼吸も)落ち着くことを指示すること |
ディシプリン | しつけ | |
な | NATs(ナッツ) | 否定的自動思考(negative automatic thoughts) |
ナラティブ | 自分が主体となって語る物語 | |
は | ファシリテーター | プログラムの進行を助け促進する人 |
フォスタリング | 里親養育。育てる。 | |
PATs(パッツ) | 肯定的自動思考(positive automatic thoughtts) | |
ペアレンティング | 世話をして育てる | |
報酬 | 行動が報われる事 | |
ま | マネージ | 上手くやりこなす |
ら | リフレクティブリスニング | 傾聴する 思慮深く聞く うなずく、繰り返す、要約確認しながら聞く |
レジリエンス | 回復する力。子ども自身がもとに戻ろうとする力 |
FCP12+ | フォスタリング チェンジ プログラム トゥエルブプラス(12歳以上) | |
あ | アイ・メッセージ | アイ( I )私が、私は、で始まるメッセージ 私が・・・・と感じます 等 |
アイデンティティ | 個性 自己同一性 身元 素性 自我意識 | |
アサーティブ | 主張と尊重の両立→自己主張をしながら、お互いが納得する話し合い | |
アタッチメント | 恐れや不安の調整をすること。恐れや不安を感じる時に特定の対象にくっつくこと(体や心)。安心を得ようとする本能。(子どもには最も大切。大人も大事だよ) | |
アテンディング | 寄り添い、見守る事 (1対1の時間) | |
アファメーション | いつでも自分に言い聞かせる事ができる「肯定的な表現」 | |
アファメーション・ステートメント | 自分自身への宣言(肯定的な) | |
アンビバレント | 相反する感情などを同時に持つ | |
ウエルビーイング | 情緒的(精神的)な健康。良好であるとも。幸福。 | |
エビデンス | 根拠 | |
ABC | A=出来事(Antecedennts) B=行動(Behaviour ) C=結果(Consequences) | |
か | 強化 | 望ましい行動を、再び起こしやすくすること |
コーピング | 問題に対処する。処理する。発散する | |
コーピング・ステイトメント | 気分転換、発散などをする宣言 | |
コンプライアンス(家庭での) | 家庭内の約束を守る。ルールの順守。従順。 | |
さ | 消去バースト | 今まで貰っていたご褒美が貰えなくなった時、良くなる前に「一時的」に戻ることがある |
自発的回復 | 一度消えた行動が、その後「再発」すること | |
セルフトーク | 自己会話、独り言、自分自身への会話 | |
選択的無視 | 無作法な行動を無視する事。※個人を無視する事ではない | |
た | ディシプリン | しつけ |
な | 内的作業(ワーキング)モデル | 内的ひな形 二つの視点から行動の方向性を決める |
NATs(ナッツ) | 否定的自動思考(negative automatic thoughts) | |
ナラティブ | 自分が主体となって語る物語 | |
ノンバーバル | 言葉などを用いない 非言語的な | |
は | PATs(パッツ) | 肯定的自動思考(positive automatic thoughts) |
ファシリテーター | プログラムの進行を助け促進する人 | |
フォスタリング | 里親養育。育てる。 | |
ペアレンティング | 世話をして育てる | |
報酬 | 行動が報われる事 | |
ま | マネージ | 上手くやりこなす |
メンタルヘルス | 心の健康 | |
ら | リフレクティブ・リスニング | 傾聴する 思慮深く聞く うなずく、繰り返し、要約確認しながら聞く |
レジリエンス | 回復する力。子ども自身がもとに戻ろうとする力 |
子どもたちが主役
社会的養護に関わった子どもたちみんなが称賛に値するすごい存在なんです。
あらゆる逆境に一人で立ち向かっているんですから。
里親と支援者がファシリテーターをしているからこそ、里親も支援者もみんなのプログラムとして。
2024年 えがお FCPファシリチーム